聞こえるだろう？

あの音が

どうして僕はここにいるんだろう
辛い
とても辛いんだ
何かが僕を蝕んでいる

何かが僕の周りをうろついている
何かが、何かがうろついているんだ

涙が
泪が止まらない
もう泣かないって決めたのに
どうしてだろう
止まらないんだ

誰か
誰か救ってくれないか
神よ
どうか
どうか僕を救って下さい
頭がおかしくなりそうだ

少しで
少しでいいから
勇気を分けてくれないか？
頼むよ

どうして誰も僕を見てくれないんだ
僕はここにいる
ここにいるんだ
一目でいいから
一目でいいから僕を見てくれよ
もう消えそうなんだ

喧騒が聴こえる
つまらないものに固執している人達
それがお前等の価値観かい？
笑わせるな

何故君は人のことを考えないのかい
何故押しつけることしかしないのかい
僕は僕であって君ではないんだ
お前にはうんざりだ

俺は苦痛にのたうちまわる
顔を殺され、体を殺され、心を殺されもがき続ける
その横を顔の無い人が行き交う
君達には何も見えないんだね
何も感じないんだね
いや、気づかないふりをしているだけだろう？
わかるよ
僕もそうだったから

でもね、目を背けちゃいけない
それに気づくんだ
直視しても僕等が何もできないのはわかってる
身が焼けるような絶望を味わう
わかってる
狂ってるんだ
でもそれを見て君の心に何か残るならそれで満足だよ

一人がいい
一人にしてくれないか
頼むから
俺から何もかも盗らないでくれ
どうしてこうなったんだろう
消えろよ

俺に期待しないでくれ
まるでスクラップにかけられてる
お前がやれよ
お前がやるんだよ
どうして何もかも俺なんだよ
もう手を汚すのには疲れたんだ
お前等のために

お前の努力は絶対に報われない
無力なんだよ
だからおれなんだろ？
でもお前等は気づいていない
俺の努力だって報われたことは無いんだ
でも努力もなしに報われることは絶対に無い

もう十分だ
そろそろいいだろ
立てよ
這ってでも進まなくちゃならない
最初から道なんてないのはわかってる
俺が進んだ後も道は無い
誰も同じ道を歩まないように

ここには悲しみしかない
なのに何かを求めている
何を求めているかそれすらもわからないんだ
結局何も手に入ることはないのに

俺は憤っている
何に？
何故に？
世の中が憎いのか
社会が憎いのか
人が憎いのか
すべてが憎いのか
それすらもわからない
反吐が出る

お前達は何もわかっちゃいない
お前達は間違っている
いや、俺が間違っているのか？
俺は何もわからないのか？
いやすべてが間違っているんだ

ここにはもう悲しみもない
何もないんだ
誰もいないんだ
風が少し吹いているだけ
いや、それさえも消えようとしている
もう、俺もいない
いや、俺であったもの
俺ではないんだ
誰か俺を楽にしてくれ

もう疲れたんだ

俺は疎まれている
俺が何をした？
俺はただここに居たいだけなんだ
それさえも赦してくれないのか
貴様の方が酷いことをしたんじゃないのか？

お前の薄っぺらな外面を引き剥がしてやる
お前の中身がどれだけちっぽけか皆に見せてやるのさ

何故世の中にはお前のような奴しかいないんだ
純潔であることは許されないのか
自分が汚れていることに気づかない奴等
まるで自分が正しいみたいなことを言ってる
狂ってる
失せろ

俺はもう錆だらけだよ
どうしてこうなったんだろう
ただ生きているだけなのに

汚れるしかなかった
汚れるしかなかったんだよ
そうまでして何故俺は生きてるんだ？
失せろ